選挙の後片付けや報告などやるべきことを進めながら、久しぶりに読んだ「徒然草」より。
「徒然草」は1330年ごろに出来上がった吉田兼好作の日本を代表する随筆集です。原文を読んでそのまますらすらと理解できるレベルではありませんが、現代語訳と並行して拝読しました。
およそ700年前の随筆ですが、人間が考えることは現在でも変わりません。欲望との向き合い方や人としてのあるべき姿など学ぶことは数多くあります。
・「改めて益なきことは改めぬをよしとするなり。」改変したところで無駄なことは改変しない方が良い。破壊をもって満足する改革至上主義への批判。
・「人にまさらんことを思はば、ただ学問して、その智を人にまさらんと思ふべし。」人より優位に立とうとするなら、ひたすら学問をして、その知識が人よりまさるようにしたいと考えるのがよい。
・「大方は、知りたりとも、すずろに言ひ散らすは、さばかりの才にはあらぬにやと聞え、おのづから誤りもありぬべし。」一般に、知っていることでも、やたらと話しまくると、言うほどの才はないのではと思われるし、自然に間違いも犯すであろう。
当たり前のことが列挙されていますが、本文すべて、自分自身のあり方も含めて人生を歩む上でとても示唆に富む内容となっています。
学生さんには是非読んでもらいたいですね。